ふるさとアイデンティティのつながり継承事業
photo by BRUCE OSBORN / Ozone Inc.
ふくしまの被災12市町村の方々は、
生まれ育ったまちを
震災後やむなく離れざるをえませんでした。
おじいちゃん、おばあちゃん、
お父さん、お母さん、
子どもたち、孫。
それぞれの世代の
生まれたまち、育ったまち、暮らしたまちが
この5年半の中で
それぞれに変えられてしまいました。
悲しいこと、悔しいこと、残念なこと、
でしたが、それでも日々は過ぎていきます。
昨年も、今年も、きのうも、今日も、
刻々と景色はうつろい、
変わっていきますが
暮らしている、その「場所」
「ここ」で暮らしている
「ここ」で生きている
「ここ」にあなたがいる
「ここ」にそれがある
あなたの暮らしていた
「ここ」を、撮っておきたいな。
「ここ」で、孫との写真を撮って欲しい。
「ここ」での、証を残しておきたいな。
そういった場所で、ご一緒に撮りたい方々との写真を撮ってもらいませんか?
*
福島県の被災12市町村に住んでおられたみなさんの、震災後5年半が経過しようとしている、
ふるさとの記憶を掘り起こし、次世代へ伝えるために「写真の力」を借りたいと思いました。
地域の世代間のつながりを「ふるさと」という場所から育むために、
それぞれの「ふるさと」とのつながり、愛着、選択や決意、検討中の逡巡、迷いといったものも含め、
写真には写り、残す力があると信じます。
本事業では、被災状況や仕事、環境、価値観の相違など様々な立場、状況にある
被災12市町村のお一人、お一人の「いま」を「撮る側」の意図によって切り取るのではなく、
ご本人たちの記憶に深い場所で、
ご希望の家族、仲間、夫婦、同僚等といった方たちとご一緒に撮影いたします。
撮影は、親子の写真を34年間撮り続け、大切なものとの関係を撮ってきた
写真家ブルース・オズボーンさんをお招きし撮影いただくことにしました。
そして今も、まだまだ経過途中の福島の現状を、風化させることなく、
それぞれの方の記憶に深い場所の「ふるさと写真」から、
世代の違い、住む場所(県内外)の違いを超えて
感じ取っていただける写真展として開いていきたいと思います。
2016年11月15日〜撮ってもらいたい方の応募・締切り
2016年11月26日〜28日 各地での出張撮影
[写真展開催日程]
東京写真展(於:GLOCAL CAFE 東京青山)
2017年1月下旬開催
郡山写真展(於:JR郡山駅・郡山市民ふれあいプラザ展示室1)
2017年2月上旬開催
福島写真展(於:JR福島駅・コラッセふくしま1階)
2017年2月下旬開催
主催:ふくしま「ふるさと写真の日」実行委員会